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復興レポート

インタビュー | 特集
ふるさとツナグ絆13「西海地域づくりプラン」女性交流班の皆さん
2021/10/13

 毎月第4土曜日に駅北広場キターレの屋外広場を彩る「西海のおいしい野菜市」。今回は、野菜市を通じてにぎわいとやりがいを生み出す西海地域づくりプラン女性交流班の皆さんにお話を伺いました。


始まりは「農家さんの助けになれば」

西海地域づくりプラン女性交流班の皆さん

西海地域づくりプラン女性交流班の皆さん

 「西海のおいしい野菜市」では、西海の小規模農家が育てた色とりどりの野菜がキターレに並びます。女性交流班の皆さんが当日の朝、直接預かり販売しているので、新鮮さと安さが特長です。
 女性交流班の野菜市は、以前から西海地区の文化祭等で定期的に行われてきました。しかし、地元の人を対象とした販売では購入者もなかなか増えず、販売方法が課題となっていました。そんな時、西海地区集落支援員の伊藤さんの提案でキターレを知り、畑が生きがいでも、食べきれない分は捨てることもあるという農家の現状を知っていた女性交流班の皆さんは、少しでも助けになればと、まちなかでの販売に踏み切りました。


地域外の交流を通して

種類豊富な旬の野菜たち

種類豊富な旬の野菜たち

 出店当初は、キターレに訪れた他の地域の方から「西海の人がまちに出て来るなんてめずらしいね」と言われていた皆さんですが、最近では出店方法を聞かれる等、周りからの反応も変わってきているそう。女性交流班班長の田村さんは、「野菜の廃棄を出さない受け皿として、私たちの活動が注目されているのかもしれない。地元の課題に向き合い、地元のみんなで協力することの大切さを身をもって示せたら」と、話します。
 キターレで出店を始める以前は、キターレがどのような場所なのか分からず、普段から駅北地区に出向くことさえ少なかったという皆さんですが、「今では、道路や建物は被災したことを感じさせないくらい整備され、イベント時には人が集まり、来ると元気がもらえる場所」と、話してくれました。


キターレで成長

屋台は若者交流班の方々の手づくり。次回の開催は10月23日です。

屋台は若者交流班の方々の手づくり。次回の開催は10月23日です。

 西海は山場、駅北は町場。西海地区内の活動だけでは気付かなかったこともありました。例えば、徒歩や自転車で移動することが多い駅北地区の人にとって、重くてかさばる野菜は近くで買えるだけで喜ばれたり、畑ができる環境を羨ましがられたり。西海地区では当たり前のことでも、駅北地区には需要があることに驚きました。盲点だったのは、ついサービス精神でたくさん袋詰めしてしまう野菜も、一人暮らしや核家族用に少量でまとめた方が購入しやすいということ。他にも、野菜の調理方法や保存方法等、農家の知恵はお客さんに、お客さんの声は農家の皆さんに伝え、交流の懸け橋を担うことができています。
 次第に常連客も増えている一方で、まだまだ「初めて来た」というお客さんも多くいます。若い人には必須のSNSでの告知も年配の方には届かず、PRの仕方には頭を悩ませているという皆さん。
 「キターレで野菜市を始めたことが地元の活力に繋がっている。コロナ禍が明けたら、お客さんや農家の方から出たアイデアを基に、他の企業と協力して『西海フェア』を開催できたらいいね」と盛り上がり、意気込みを語ってくれました。


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