更新日:2024年3月1日

 

《化学物質過敏症とは》

 化学物質過敏症は過敏という名が示すように、ごく少量の物質にでも過敏に反応する点ではアレルギー疾患に似ています。最初にある程度の量の物質に暴露されると、アレルギー疾患でいう“感作”と同じ様な状態となり、二度目に同じ物質に少量でも暴露されると過敏症状をきします。また、低濃度の化学物質に反復暴露されていると体内に蓄積し、慢性的な症状をきすという中毒性疾患に近い性格も兼ね備えています。

 

《おもな症状》

 日常生活で私たちが何気なく使用しているものにも含まれる化学物質に接触することで、呼吸器症状(咳、気管支炎等)、皮膚症状(皮膚炎、湿疹等)、循環器症状(動悸、不整脈等)頭痛、全身倦怠感、不眠など、多様で特徴のない症状が現れます。他の疾患と鑑別が難しい場合が多いとされています。

 

《原因となるもの》

 本人にとって合わない物であれば、なんでも原因物質になる可能性があります。

以下のような物質が頻度的に原因物質になる可能性が高く、意外と日常生活の中で身近に存在し、意識せずに接触している可能性が高いといわれています。

・香料を含む洗剤、柔軟剤、芳香剤、消臭剤などの日曜品や化粧品

・殺虫剤や虫よけスプレー、農薬

・接着剤や塗料、住宅建材

・排気ガス、暖房等の燃焼ガス等

 

《対処法》

 治療法が確立していないため、原因となる化学物質を避けることが、最も有効な対処法と言われています。

 

《ご理解とご協力のお願い》

 もしかしたら、あなたの身近に化学物質過敏症の方がいらっしゃるかもしれません。公共の場など、多くの人が集まるところでは、化学物質過敏症を誘発するような香料等の使用を控えるなどの配慮をお願いします。

 

化学物質過敏症をご存知ですか 新潟県ホームページ(外部リンク)

化学物質の安全サイト 厚生労働省(外部リンク)

保健・化学物質対策 環境省(外部リンク

 

 

 参考資料:厚生省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班「化学物質過敏症~思いのほか身近な環境問題」パンフレット