令和4年4月19日(火曜日)に実施した全国学力・学習状況調査の糸魚川市における結果概要をお伝えします。

 

1 教科に関する調査 全国との平均正答率の比較

令和4年度小学校6年正答率

 

全 国

糸魚川市

比較

国 語

65.6

62

-3.6

算 数

63.2

57

-6.2

理 科

63.3

58

-5.3

 

令和4年度中学校3年正答率

 

全 国

糸魚川市

比較

国 語

69

65

4

数 学

51.4

44

-7.4

理 科

49.3

46

-3.3

 

※令和4年度は中学校英語の調査は実施されておりません。

※令和4年度の理科の調査は平成30年以来4年ぶりの調査です。

※教科ごとの正答率は、文部科学省の資料に準じて表記しています。国は小数点第1位まで、市は整数で表記しています。

※本調査により測定できる学力は、特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面であることをご承知おきください。

・教科別の正答率では、小学校・中学校ともにいずれの教科も全国平均を下回る結果でした。

・領域別では、算数の「図形」と数学の「数と式」などで課題が見られました。

・観点別では、小学校では思考・判断・表現力、中学校では知識・技能が課題でした。

 

2 生活習慣や学習環境等に関する調査

【成果(一部抜粋)】

・「今住んでいる地域の行事に参加している」割合は、小学校全国比+21.3ポイント、中学校全国比+14.5ポイントです。「地域や社会をよくするために何をすべきか考えた」割合は、小学校全国比+6.6ポイント、中学校全国比+14.8ポイントです。近年高い数値が維持されており、ふるさと糸魚川への愛着や誇りの形成が浸透している証拠だと考えます。

・小学校、中学校ともに、話し合いを通した活動等、他者と意見を交流して自分の考えを深めたり、解決したりすることの数値が高いです。特に自分と違う意見について考えることを楽しいと感じている割合は、小学校、中学校共に全国平均を10ポイント以上上回っています。この児童生徒の意識を今後の授業改善に生かします。

・「困りごとや不安がある時に、先生や学校にいる大人にいつでも相談できる」割合は、小学校全国比+15.1ポイント、中学校全国比+21.1ポイントで、教育相談体制の整備が進んでいます。

【課題(一部抜粋)】

・中学校での平日や休日の家庭での学習時間が全国平均をそれぞれ10ポイント以上下回り、改善すべき課題です。小学校も平日の学習時間がH30年度から低下傾向にあります。

 

3 今後取り組むこと

【学校で】

○学習規律の確立

・子どもたちが落ち着いた雰囲気の中で学習に集中することができる環境づくりに取り組みます。そのために学びの基盤となる学習規律を徹底し、学習内容の確実な定着を図る授業を展開します。

○授業改善への一層の取組

・「主体的、対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の視点として、子どもが主体的に取り組む課題になっているか、振り返りによって自らの学びや変容を自覚しているかなどを教員が定期的に確認し、授業改善に努めます。

・タブレット端末を活用し、主体的な学びとなるようにデジタル教材の提示や配信等により、学習課題への意欲を高めます。また、大型モニター等を活用し、子どもの思考を可視化、共有化させ、考えをまとめたり広げたりできるように協働的な活動を充実させます。

○家庭学習定着の取組

家庭学習の計画づくりの推進や授業と関連する課題(予習・復習等)を工夫する等、家庭学習の進め方を発達段階に応じて指導します。

【教育委員会で】

・各校の取組に生かせるよう分析結果や改善方法を情報提供します。

教育のICT化に対応した家庭学習が可能となるように、市としてルーターの無料貸出しなどの環境整備に努めます。全ての児童生徒が、家庭においても学びを継続し、教室での学びと家庭学習を結び付けることで、興味・関心や学びの質を高めます。

 

4 ご家庭・地域の皆様へ

☆郷土愛にあふれる子どもを育むために、地域行事や社会教育活動へ子どもの参加を促したり、園や学校の地域学習へ協力したりするなど、積極的に子どもと関わりましょう。

読み聞かせなど読書に親しむ機会を積極的につくり、読書習慣を身に付けましょう。

☆iPadの使用に関しては、適度な休憩や利用時間を心掛けるように声を掛けたり、見守ったりしましょう。

☆スマートフォンやメディア等の使い方について、ご家庭で話し合いましょう。ルールは子どもの成長に合わせていくことが大切です。随時ルールを見直しましょう。