平成29年度の市政運営と主要施策の概要について説明します。

 平成29年度は、第2次総合計画による新たなまちづくりをスタートさせる年であり、その重点課題である人口減少対策と人口減少社会に対応したまちづくりの推進と駅北大火からの復旧・復興に、これまで以上にスピード感を持って取り組んでまいります。
 限られた財源のなかで、将来にわたり適切な行政サービスを維持していくためには、歳入の確実な確保と「選択と集中」による財源の重点的かつ効率的な配分による健全な行財政運営に努めるとともに、ジオパークをはじめとする地域資源やヒスイが国石に選定されたことを交流人口の拡大の好機として捉え、市民、地域、事業者と行政が連携し、効果的な情報発信や誘客に取り組む必要があります。
 平成29年度予算は、第2次総合計画の着実なスタートと総合戦略の更なる展開の年として、「はばたくセカンドステージ」をキーワードに次の4項目を重点施策とします。

地域資源と人財を活かすまちづくり

 世界ジオパークのユネスコ正式プログラム化や国石ヒスイを活用した糸魚川市の魅力発信、糸魚川シティプロモーション戦略の策定、地域ブランドの確立や活用により、交流人口の拡大に努めてまいります。
 また、海洋高校との連携による地元産品の海外市場開拓や販売の促進など、産官学金労言の様々な関係機関の連携を強化して、地域経済の好循環化に向けて取り組んでまいります。
 あわせて、空き家取得支援やUIターンの子育て世帯への上乗せ家賃補助などにより、移住・定住を推進してまいります。

こどもや若者・女性の夢をかなえるまちづくり

 女性が働きやすい職場環境整備やICTを活用したテレワークの普及により在宅での就業を支援し、地元就職や定住の促進を図ってまいります。
 また、若者の結婚への希望を叶える取組を推進するとともに、結婚を望む未婚男性にマナーやコミュニケーションについて助言する講座の開催や新たに病児保育にも取り組み、安心して産み育てられる環境の整備により、結婚や子育て支援を充実してまいります。
 さらに、引き続き、子ども一貫教育方針に基づき、日本一の子どもづくりを目指すとともに、生徒指導支援員を配置し、いじめ・不登校対策と学力向上に向けた教育環境の整備に努めてまいります。

協働による安心・元気なまちづくり

 市民の健康づくりと介護予防のため、認知症の予防や早期発見に取り組むとともに医師確保のための研修医受入を支援するなど、地域医療体制の充実を図ってまいります。
 消防・防災面では、戸別受信機や避難路を整備するなど、地域防災体制の向上に取り組んでまいります。
 また、集落支援員や地域おこし協力隊の配置など、高齢化の進んだ地区や中山間地域の活性化を支援してまいります。

 


駅北大火復旧復興に向けたまちづくり

 今後の復旧・復興につきましては、説明会や個別の聴き取りにより、被災された皆様から寄せられたご意向を踏まえ、被災者の早期の生活再建、事業再興を第一に取り組んでまいります。

また、「駅北復興まちづくり計画検討委員会」における幅広い視点での検討や、被災地域を含めた中心市街地が、火災や災害に強く、活力と賑わいに満ちた、多世代が住み続けられるまちとなるよう進めてまいります。