空から見た糸魚川

 日本海上空(高度約3,000m)から見た糸魚川市。中央の谷が姫川谷で、糸魚川―静岡構造線とほぼ一致します。向かって右側が地質学的な西南日本、左側が東北日本になります。

 右側の山地は北アルプスとその前山であり、糸魚川市の最高峰・小蓮華山があります。
 左側の山地は頸城山塊であり、雨飾山、焼山、火打山、妙高山などがあります。

標高の差 最高と最低

 最も低いところは海岸(海抜0m)

 最も高いところは小蓮華山(海抜2,766m)、新潟県最高峰

地質の差 古 vs 新

 市のほぼ中央を南北に走る糸魚川―静岡構造線。

 地質学では糸魚川―静岡構造線を境にして、西側を西南日本、東側を東北日本といいます。つまり、糸魚川には西南日本と東北日本の両方があるのです。
 
 西南日本側には、中生代・古生代の地層(古)がありますが、東北日本側には、新生代の地層(新)があります。新生代の地層は、フォッサマグナの地層です。

 西南日本側には、ヒスイ(約5億年前)、黒姫山や明星山(石灰岩、約3億年前)などがあります。
 東北日本側には、火打山(約1400万年前、泥岩)、焼山(約700年前、安山岩)などがあります。


 糸魚川の自然が他の地域より多種多様なのは

 約2,800mにもおよぶ標高の差と約5億年のもの歴史をもつ地質の多様さが合わさっているからです。

 糸魚川の自然の質の高さを物語る一つの証拠として国立公園が市内に2つもあることが挙げられます。

 一つの市に国立公園が2つ(中部山岳国立公園・妙高戸隠連山国立公園 )もある場所は国内でも珍しいです。